タビタリウムのエコTシャツが堆肥化するしくみ  第1段階 加水分解

タビタリウムのエコTシャツが堆肥化するしくみ  第1段階 加水分解

2021年 2月 12日

こんにちは。2月は14日が来るまで近所で見かけた気になるチョコを少しずつ買っては食べ、買っては食べて過ごすタビタリウム担当ヨシです。

前回のタビログでは、タビタリウムのエコTシャツを堆肥中に埋めると、分解されて素材のほとんど全てが消えてなくなる様子を、グラフと動画でご紹介しました。

堆肥中で次第に分量が減っていくTシャツ。そこでは一体どんなことが起こっているのでしょうか?

今回は、Tシャツが分解して堆肥化するしくみを、イメージ図を使ってご説明します。堆肥化とは、微生物などのはたらきによって有機物(主に動物の排泄物、生ゴミ、汚泥、そして廃プラスチック)が分解されて堆肥になることをいいます。

 

特定堆肥とは

堆肥分解性ポリエステルを分解する為には、3つの条件を満たした堆肥が必要です。

1.微生物

ポリエステルを好む微生物が活発に酵素を発生させる状態にあること。

2.水分

微生物が活動するのに適した湿度を維持すること。

3.熱

ポリエステルを好んで分解する微生物に適した温度を維持すること。高すぎても低すぎても微生物は死んでしまいます。また微生物の種類によっても最適な温度は変わります。

 

タビタリウムは、この3つの条件を満たしエコTシャツを分解するのに最適で、かつ周辺環境に害が出ないよう維持・管理した堆肥のことを「特定堆肥」と呼んで、一般的な堆肥と区別しています。

 

加水分解

エコTシャツの主原料である堆肥分解性ポリエステルは、2つの段階を経て堆肥化されます。

第1段階 加水分解

第2段階 生分解

まずは、加水分解から30秒のイメージ動画で詳しく見ていきましょう。

 

 

堆肥中で微生物は加水分解酵素を分泌します。

酵素、水、発酵熱がポリエステルに作用します。

加水分解が起こり、高分子だったポリエステルの分子量が低下していきます。

 堆肥に埋めた初期のTシャツは、見た目には生地の量が減っていないように見えますが、分子レベルでは加水分解が進行しています。

それでは、第一段階の加水分解のしくみを想像しながら、もう一度分解動画(12秒)をどうぞ。