さて丑年の幕明けに、タビタリウムと牛さんたちとの切っても切れないご縁についてご紹介します。
堆肥場の幼い乳牛。牛はたいてい気ままに動きじっとしてしてくれませんが、珍しく正面から撮れた一枚。
タビタリウムの地球に還る吸水速乾Tシャツ「AIRPORT」「CITY」「PARK」は、使い終わったら回収され、条件の整った特定堆肥へ埋設することができます。日本ではその堆肥の原料となるのが牛糞です。牧場で乳牛、肉牛として飼われている牛の糞から堆肥はつくられています。
暖かい堆肥の上でくつろぐ乳牛たち。鎖につながれている時よりも穏やかな表情にみえるのは気のせいでしょうか。
堆肥の種類、温度、湿度等の厳しい条件の下、適切に管理された堆肥中には、無数の微生物たちが生息し、活性化しており、埋まったTシャツを食べてくれます。微生物たちに食べられたTシャツは、消化され、水と二酸化炭素となって地球へ還っていきます。
分解実験中のタビタリウムTシャツ
堆肥に埋めて分解がしたTシャツの生地を手でひっぱって強度を調べています。外見上はまだ分解していないハギレでも、組織の中では分解が進行して、見かけによらず触るとボロボロに崩れるということがよくあります。
分解実験中のタビタリウムTシャツ。タビタリウムではTシャツの開発が完了すると、直ちに分解実験が始まります。
上の写真は、2018年に発売したタビタリウムの初代エコTシャツ(100%堆肥分解性ポリエステル製)です。堆肥、ポリエステル、微生物等の専門家を交えて、堆肥の中に埋めたTシャツを定期的に取り出して分解の進行具合をチェックします。この実験の結果、初代Tシャツは1年程で崩壊し、ほんの小さな生地の欠片を残す以外は、跡形もなく分解しました。